妹出産記録〜病状悪化〜
【超低出生体重児として産まれた妹の出産時の記録となります】
一般病棟へ移ってから2日目の夜中、ふと目が覚めると胃のあたりに痛みと吐き気がありました。
何だろう?と不思議に思っていたのですが、放っておけば治るかな…と我慢していました。
ですが、全く良くならずどんどん痛みが増してきたので、ナースコールで看護師さんを呼びました。
すぐに駆けつけてくれた看護師さんに胃のあたりが痛むと伝えると当直の先生を呼んできてくれました。
入院中は1日1回血液検査をしていたのですが、とりあえず追加で血液検査をしてみようということに。
モニターでは赤ちゃんは元気に動いているようで安心しました。
痛みと吐き気で眠れずにいると、朝イチで入院時に診察をしてくれた担当医の先生が来て、血液検査の数値が急激に悪化したと告げられました。
詳しくは分かりませんが、肝臓の数値が特に悪かったそうです。
MFICUの部屋が準備でき次第戻ることになりました。
また、1週間以内に出産することになるから覚悟するようにと。
昨日は退院の話をしていたのに…
いつ産まれてもいいように、赤ちゃんの肺の成長を促すステロイド注射を2日間打つことになりました。
どうか、効果がありますように。
妹出産記録〜1週間の入院〜
【超低出生体重児として産まれた妹の出産時の記録となります】
私の入院していたMFICUでは行動制限がかけられていました。
1番重症だとベッドから動くことを禁じられるそうですが、私は病棟内であれば行動可能で入浴もできました。
入院生活が辛かったので、ボディソープやシャンプーはお気に入りのものを使って気分を紛らわせました。
あと、腰が痛すぎたので抱き枕も持ち込んでいました笑
2日目にして、点滴の針が非常に痛くて刺し直してもらったのですが、高血圧によって浮腫がでており、血管を探すのが大変だということで手首に刺されたのが辛かった…
右手首だったのが幸いでしたが(左利きです)、何度も腕を刺されたので腕が真っ青になっていました😭
血圧は点滴と薬が効いているようで、順調に下がっていました。
尿量を計測していたのですが、全尿を専用のカップに入れて提出したり、量を毎回記録したりするのが恥ずかしくて嫌でした…
3日目くらいで慣れましたが。
1日に3回赤ちゃんのモニタリングをしていましたが、赤ちゃんは元気に動いていて、大きさは少し小さめだけど問題なさそうということでした。
6日程経った頃、ついに一般病棟へ移ることになり、検査で問題なければ退院してもいいだろうと言われました。
本当に先生の言った通りに1週間くらいで退院できるんだ!と驚きました。
その日の午後には一般病棟へ移り、まず上司へ電話をして謝罪と今後の予定を話しました。
まだ退院日が確定になった訳ではなかったので、また相談しようということに。
「思ったよりも元気そうで良かった!」と明るい声を聞くとこっちも元気になり、仕事が恋しくなりました。
夕方には主人と電話をして姉と代わってもらいました。
「ママね、お腹が痛くなってしまって病院にお泊まりしているのよ」と言うと、心配そうに「痛いの大丈夫?早く元気になって」と言われて、涙が出そうでした。
ストレスがかかったからか喘息も出てしまって保育園へ行けない日々が続いていたのですが、何もできない自分に苛立ちました。
一般病棟になると行動範囲がかなり広がり、洗濯も自分ですることができ、売店へも行けました。
嬉しさのあまり、つい売店へ行き暇つぶし用にクロスワードを購入しました笑
早く退院したいなぁ…と思いながら、一般病棟2日目の夜を迎えました。
妹出産記録〜病状説明〜
【超低出生体重児として産まれた妹の出産時の記録となります】
主人が病院に到着して、少し話をすると気持ちも落ち着いてきました。
楽観的であまり動じない主人の性格に感謝ですね。
持ってきてもらった荷物をゴソゴソと収納していると、先程の若い男性医師がいらっしゃったので、主人も挨拶してカンファレンスルームへ通されました。
そこへ初めてお会いする男性医師も現れ、病状の説明が始まりました。
「加重型妊娠高血圧症候群というもので、初期から血圧が高い方が妊娠高血圧症候群を発症したのだと思います。この場合悪化するスピードが早いことが多いので、血圧のコントロールをするのことで赤ちゃんとお母さんの負担を軽くしてできるだけ長くお腹にいられるようにしましょう」
こんな感じのことを仰っていました。
今まで聞いていただけだった男性医師が
「まぁ、点滴でコントロールできると思うので順調にいけば1週間くらいで退院できると思いますよ」
と仰っていたので、思ったより酷くないみたいで良かったと胸を撫で下ろしました。
色々と書類へのサインが必要ということで、主人がサインを書いてくれました。
会社へも順調であれば1週間程で退院できるかもしれないと報告、上司もとても心配して下さっていて周りの方々に恵まれている環境に感謝しました。
姉と初めて長期間離れる事が不安でした。
体調が悪い時に一緒にいてあげられない事も。
寝ているうちにママがいなくなったという事がトラウマにならないだろうかという事も。
夜寝る時はカメラロールの写真を見ながら眠っていました。
妹出産記録〜MFICUへ〜
【超低出生体重児として産まれた妹の出産時の記録となります】
車椅子で颯爽と運ばれて来たのは、MFICUと書かれた病棟でした。
産院の大部屋のような所を想像していたのですが、カーテンで仕切られた広々としたお部屋。
入口の目の前の真っ暗な部屋が私の部屋でした。
どうやら照明は血圧上昇をさせるとかで暗くしてくれているそうです。
しばらくすると若い男性医師が、既往歴等のヒアリングにきました。
家族の方に書いてもらう同意書があるそうで、主人が来たタイミングで声をかけて欲しいということでした。
主人はというと、自宅に着いたそうなのですが、リストの物が見つからないと右往左往しているようで、とりあえず着替えだけあれば売店で買えるからと急いで来てもらうことにしました。
職場にも状況の説明をするために、電話をしたいと看護師さんに伝えたのですが、病棟から外に出せないと指示が出ているそうで、却下されました(´θ`llll)
しかもこの病棟には自販機も洗濯機もないので、家族のフォローが必須…
主人には売店で飲み物も買ってきてもらうことに。
社用携帯は持ってきていたので、上司へ現状の報告と、追加で分かったことは随時連絡することを約束しました。
途中、ぶっきらぼう医師が真っ暗な部屋でスマホで家族と連絡を取る私を発見。
真っ暗な部屋でスマホを見ている方が血圧に悪いんです!スマホはあまり使ってはいけない!と言いましたが、
いやいや!突然の入院なのに電話もできない上に連絡もしないとかできないよー!と心の中で思いました。
妹出産記録〜転院先で緊急入院〜
【超低出生体重児として産まれた妹の出産時の記録となります】
目的地である〇病院の午前診療受付は終了しておりお昼休みモード。
大丈夫かな?と不安になりましたが、受付で紹介状を渡すとすぐに産婦人科へ案内されました。
産婦人科では優しそうな男性医師が対応してくれました。
「お電話で聞いていますよ。頭痛や吐き気はありますか?ないなら良かった。血圧を測ったら紙を出してもらえますか」
大きい病院だから怖い先生だったらどうしようかと思ったのですが、とても優しい先生で安心しました!
しかもどうやら部長クラスの偉い方だったようです💦
当の血圧はというと、182( °_° )
どうしよう、測り直そうかなとオロオロしていると看護師さんに紙を回収されてしまいました…
すぐに診察室に呼ばれたので入室すると、先程とは違う先生がいらっしゃいました。
ちょっとぶっきらぼうな雰囲気。
「前から血圧は高かったんですか?(138〜141くらいです)うーん、高いね。降圧剤は?飲んでも効かなかったのか。そうだなぁ、今日から入院しましょうか」
え?( ˙꒳˙ )???
それはそんなに酷いということなんでしょうか?と聞くと、淡々と答えて下さいました。
「そうですね。どうしても難しければ外来でもいいですけど、入院された方がいいと思います。(わかりました…)荷物は持っていますか?持っていないか。じゃああとでご主人に病状説明をしたいので荷物を持ってきてもらってください。病棟から看護師が来ますので前の椅子で待っていてください。」
診察室をあとにしてすぐ、主人と実母に入院になったと連絡し、姉の今後の対応を相談すると共に、入院に必要なものをリストアップ。
産休に入ってから荷造りしようと思っていたので、全くの手付かず!!!
主人では頼りなさすぎたので、実母にかなり協力してもらいました。
そうこうしているうちに、病棟から看護師さんがお迎えに来てくださいました。
車椅子を押しながら。
にこやかに、どうぞ乗ってください❤と言われ、人生初の車椅子。
さっきまでスタスタ歩いていた人間が車椅子で運ばれていく様子を、近くの椅子の方々がヒソヒソしている…ような気がして恥ずかしい…
手足口病の姉は目覚めて私がいない事に気付き泣いていたそうです。
ごめんね、すぐに帰れると思ったのにしばらく帰れなさそうだよ…
妹出産記録〜転院までの道中でイラッ〜
【超低出生体重児として産まれた妹の出産時の記録となります】
紹介状を受け取り、近くのタクシー乗り場で幸いすぐにタクシーに乗れました。
「どちらまで?〇病院ね、はいはい。お客さん妊婦さん?今何ヶ月なの?」
運転手さんの話が止まらない。
頭の中は手足口病の姉は大丈夫なのか、お腹の子は大丈夫なのか、という考えでいっぱいな私には余裕がなく、主人に状況を伝えるLINEを打ちながら適当に相槌を打っていました。
「お客さんは体を大事にしないとダメだよ。昔乗せたお客でさ、真っ青な顔して産婦人科まで乗せて行ったんだけどね、結局流れちゃったらしいからさ。お腹大きいのに無理して働いてたらしいんだよ。自分の体大事にしないとそういうことになっちゃうんだよなぁ」
(これ本当に言いました)
思わず会社にクレームを入れそうになりましたが、相手にするだけ無駄だと思い、やめました。
もしかして個人だったのかしら。
仮にその女性を本当に乗せたのだとしても、青い顔の女性がそこまで見ず知らずのオジサンに話す?
話せたとしてもなぜその後を知っているの?
退院時にまた同じタクシーに乗ったとしたらすごい確率ですね。
あと、この運転手さん。
平日の昼間にタクシーを使っている人間は仕事をしていないと思っているのですかね。
つわりやマイナートラブルに悩まされながらも仕事をしている全ワーキング妊婦の敵!
なんて失礼なことを言う人なのだろうと思いました。
そんな妄言はご自宅でどうぞ。・⌒ ヾ(*´ー`) ポイ
とりあえず目的地までは無事に送り届けてくれてありがとうございます。
妹出産記録〜妊娠高血圧症候群〜
【超低出生体重児として産まれた妹の出産時の記録となります】
実妹へはおそらく診察なら2時間あれば帰れると思うと伝え、産院へ向かいました。
産院は月曜の午前中ということもあり混雑していました。
先に血圧を測るように言われたので測ってみると、178!!
何かの間違いかと思い、少し時間をあけてから深呼吸をして測ると、175…
妊娠高血圧症候群の文字が頭に浮かびました。
診察の順番が来て、先生が血圧の紙を見るといつもにこやかな顔の先生が一変して厳しい表情に。
どこかに電話をかけて、今から一人受け入れてもらえないか、という話をされていました。
「今から大きい病院に行ってもらうことになります。頭痛はある?ないのね。そしたらすぐにタクシーで〇病院まで行って診てもらって。紹介状を書くから少しだけ待っていてね。こんなことになってしまったけど、できるだけ長くお腹にいられるように頑張って!」
再び待合室に戻る前に、電話ブースで実妹に事情を説明すると、勤務先には連絡するから早く病院に行ってきて、と言ってくれました。
主人と実母にも同じく事情を説明して姉をみてもらえないかお願いすると、実母が勤務先からすぐに家へ向かってくれることになりました。
(主人の勤務先の方が遠いのです)
もう午前の診察も最後の方で空いていたからか、紹介状はすぐにでき上がりました。
もしかしたら先生が急いでくれたのかもしれません。
〇病院か、大きな病院だな、大丈夫かな。
不安を感じながら、タクシー乗り場へ向かいました。